伝統文化の中に隠されているもの?

伝統文化ってなんだろう?日本人が日本の気候風土の中で培ってきた知恵である。
自分を見つめ直す時、古からの知恵を見つめることで日本人としての自分を確認できる。
四季折々の季節の中で繊細な感覚を見出し、他の文化と融合させ色々なものを作り出してきた日本人。
他所から持ってきたものを加工し、より繊細な優れたものを作り出すことに長けた民族でもある。
茶の湯も中国で生まれ禅と共に日本に渡って来ました。日本でお茶という文化も熟成し、茶禅一味という精神文化まで昇華させました。
日本人は気候風土の中で繊細な感覚、目に見えない「気」という感覚を生活の中で誰もが使っております。
国語辞典の中にも気に関する言葉が実に多い。気遣い、気配り、気配、気持ち、気苦労、あげたらキリがない。
日本人は人類のために何を持って貢献できるだろうかと考えた時、自分より相手のことを優先させ、事を運ぶ習性がある。
茶の湯でいう「人に施し、我も飲む」という考え方である。「北風と太陽」でコートを脱がすのに風で飛ばすのではなく温めて自らコートを脱ぐ方法である。
今、簡単なお茶点てセットを会社に持って行き、ひな祭り、七夕、クリスマス等に抹茶と和菓子をプレゼントする。
茶の湯寺子屋という呼庵の講座で奨励している日常に活かす茶の湯です。そんなの今まででもやっているではないかとお思いでしょうが、これがちょっと違うのです。各流儀のお茶はお茶を点てる時、自分の流派で点てて行きますが、このお茶はお茶の特徴を活かし、振り方にはこだわらず飲み方が知らない人でも誰もが喜ぶお茶を作って行きます。お茶は一寸の振りでお茶の味が変わって行くのです。大切なことはその場のベクトルを変えて行くことなのです。
人様に対して何かをしてあげるのではなく、環境、場を変えて行くことで皆さんが自分から変わって行くのです。
野菜作りと一緒で野菜作りも作る技術も必要ですが、土という環境を整えることで、野菜は自分の力で立派に育って行くのです。
料理の世界も陶芸の世界も皆一緒です。
伝統文化は民族の環境を整えることができるものであると思っております。日本人には人を活かすことで自分も生きるという考え方がDNAの中に刻み込まれております。この道具を使い「誠』持って凛として人類のために世界に飛び出す時期に来たと思います。

肥田春充書

2015.12.20のお茶事より
お客様の前で炭を継ぎ、水から湯を沸かして行く。料理が食べ終わった頃に湯が沸くように炭を継いで行く。
露地も美意識を持って掃き清めて行く。
蹲の風情
心の塵を入れる塵穴。
席中では気配を感じながら動く。
刻々と変わる光の陰影。
今回は口切を兼ねて石臼で挽いてお茶が点てられた。
水から沸かされ、峠の松風の湯相に整えられた湯でお茶が点てられる。このドラマは4時間という時間のドラマである。

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